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お人好しは何かと巻き込まれる

第8章 人狼族との出会い

「ふっ、どっちも表現そんなに変わらないだろ」

「おまえみたいな人間もいるんだな」

変な物を見るようにレクトが呟く。

「それより、見つかったら大変なんじゃないですか?
どうしてこんな所に…」

「今、人狼族は人間達と和平するか
どうかの瀬戸際でな…
人間達の様子を見にきたんだよ」

「人間を観察してる途中で俺に嫁がいないから
頭首になれないって話で言い合いになっちまってな」

「兄貴が早く守るべきものを作らないから
人狼族を任していいかみんな決めかねてるんだろ!」

また言い争いになるのではと焦るが、
リヒターは取り合わずルシアリアに
わかるよう説明してくれる。

「和平するかの瀬戸際でもあるが
頭首交代の次期も近づいていてな…

人狼族はみな家族を大切にするから
伴侶を作る事が頭首になる条件でもあるんだ。

俺がなかなか伴侶を選ばないのが悪いとは
思ってるんだが、伴侶はそう簡単に
決められるものじゃないだろ?

なのに…わかってる事をグチグチ言われて
頭に来て言い争いになって…」


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