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お人好しは何かと巻き込まれる

第8章 人狼族との出会い

ルシアリアが担がれて連れて来られたのは
大陸の南東の崖沿いにある集落で
300人程人狼族が住んでいるそうだ。

オキメ村からも割りと近い崖沿いで
人狼族はそこに居を構えていた。

人間の領域とそれ程遠くないのに
建物は竹が使われていたり

行き交う人狼族はアジアの民俗衣装の
ようにカラフルな布を巻き付けており
全く違う文化がそこに存在していた。

人狼族は人型が主だが、耳や尻尾が
出ている者も多く狼の姿も者もいた。

人間からは魔族だからと嫌厭され
魔族からは見た目が人間に近い事で
疎まれてきたので、一族の結束力が強いらしい。


口を開くと舌を噛みそうだし、
暴れると2メートル近くある高さから
振り落とされるのではと文句も言えず
ルシアリアはここまでつれられてこられた。

集落に帰ってきたリヒター達を
見るとみんな気軽に声を掛けてくる。

「おいおい、今度は誰を引っ掛けてきたんだよ」

「おまえも本当に隅に置けないな」

みんな好き好きに言って楽しそうである。

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