テキストサイズ

お人好しは何かと巻き込まれる

第8章 人狼族との出会い

狼の耳の生えたかわいい子供達も
寄ってきて興味津々にルシアリアを見上げる。

「人間じゃないの?」

「人間、食べるの?」

そんな言葉にルシアリアが青褪めていると

「食べねぇよ!嫁!やっと見つけたんだ!」

その返事に即座にルシアリアはブンブンと頭を振る。

「なんだ!振られてやんの!」

「振られてやんの!あははっ」

「違げぇよ!照れてるだけだっての!」

ルシアリアが否定しても構わずわいわい騒ぎながら
集落の中をズンズン進んでいく。

みんなに慕われているんだなと
リヒターの人望がわかってくる。

人の町と変わらない様子になんだか安心を覚える。

連れて来られたのは集落の一番奥で
他の建物より少し大きく豪華な
建物が二つ並んであった。

入口には門番らしき人もいたが
止められる事もなく家の中に入る。

案内してくれたのはダイニングルームで
ちょうど夕飯の時間らしくすぐに料理が並べられる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ