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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。

第8章 『仁さんの初体験』

『いや、そっちじゃなくて、
アニメの方の英子さんね。
ファッションも…そんな感じだし…
って…話…逸れちゃってた…』

「でもッ、同級生の彼女さんが出来たのに、
何で…、その…静さんって人と、
えっちな事…しちゃたんですか?仁さんは」

『えっと…それはねぇ…、
う~ん、成り行き?かなぁ?
静さんの、女の見栄とか強がりかな?
もしくは…親父が…男としての、
マウントを僕に対して
取りたかったから…のどっちか…かな?
そうじゃなかったら、その両方じゃない?』

そう…その自分が14歳の時の話を、
まるでテレビのドラマの話か何かの様にして
仁が他人事の様にして話をして来る。

「仁さんの事じゃ…無いですか…」

『ん~?まあねぇ、そうは言ってもさ、
だって、もう…18年も前の事だよ?
他人事みたいにもなるって、僕もさ』



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そうそれは…今から…18年前の事。

6月…衣替えをした後…だった。

下校時間を過ぎてるのに、

校舎の出入り口で空を見上げている

同じ学年で隣のクラスの

柏葉 陽詩(かしば ひなた)の姿があった。

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