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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。

第32章  『旧レイン邸宅にて』



「どうして今更そんな事言うのよ!
自分が私に言ったことも忘れたの?
巴なんかより、お前の方が…
美海の方が100倍も10000倍も
可愛いって言ってくれたのにっ…。
あんな年増の…化粧っ気も
何にもない色気のない女
俺の嫁に相応しくないって言ってたのにッ」

そんな風にして…友坂巴を自分の
アパートから追い出した後2人で
笑い物にしてたんだろうなって
森園の言葉から…安易に想像出来て。

「それなのに…何なの?生田クン
だけじゃなくて、ゆーすけも
あの女の方が良いって言うの?
あんな女の何が良いわけ?
別に美人でもないし普通じゃない。
顔なら私の方が1000倍いいしッ。
私の…方が……ッ…いいに決まって…ッ」

性格…だろうなと…
仁はヒステリックに喚く
森園の声を聞きながら思っていた。

『この後の予定もありますので、
とりあえず…中にどうぞ』

そろそろ…あっちのハンター迎賓館にも
関係者が集まってる頃だろうし…。
ここで森園にあんまり騒がれると
バンケットルームにまで声が
聞こえてもいけないしな…。

「…すいません…茂木さん。
ほら…、美海…入るぞ」

ガチャ…。

STAFFONRYのプレートが掛けられた
ドアを伊藤が開いて、森園に
部屋の中に入る様に促した。


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