いとせめて 恋しきときは むばたまの 夜の衣を 返してぞ着る
第23章 ~現実~
~現実~
朔夜「…花…朱花っ…」
朱花「行かないで…待ってよぉっ!!
…あれ…朔…夜?あれ…?…夢…?」
朔夜「朱花…?大丈夫か?
うなされていたぞ…
嫌な夢でも見たのか?」
朱花は朔夜に抱きついて泣いていた…
朱花「朔夜…もしかして…
僕に探して欲しかったの…?」
朔夜「…えっ…?」
朱花「朔夜と初めて逢った時…
屋上で…淋しそうに…してたから…
ずっと引っ掛かっていた…
朔夜は、あの時…夢で見た事を
はぐらかしていたけど…
僕の事…知っていたんでしょ?」
朔夜「…まぁな…でも気にするなよ…」
朱花「ごめんね…」
朔夜「もう…良いよ…謝るなよ…
俺の方こそ…
八つ当たりして、ごめん…」