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いとせめて 恋しきときは むばたまの 夜の衣を 返してぞ着る

第12章 二人だけの刻…


藍は紅を自分の方へ
優しく抱き寄せ…

背中に触れ…

だけど…

紅の背中に違和感が…
紅の背中を見てみると…

藍「……っ!!紅っ…!!これって…」

紅「ははっ…バレちゃったか…」


紅の背中には…まだ小さいが…
…梅毒に…感染していた…


藍「…そっか…」

紅「そんな悲しそうな顔をしないでよ…
藍と薬の…お陰だよ…
藍は、おいらの身体が良くない事に
気付いてくれて…
薬は、おいらの為に調合してくれた
金平糖を作ってくれたから…
此処まで来れたんだよ…」

藍「…うん…」

紅「こんな身体になっても客は…
おいらを抱いてくれて…身請け話も…
って、ちょっ、ちょっと…あぁんっ…」

藍「今、紅を抱いてんのは俺だろっ!!
俺の事だけ考えてろよっ!!」

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