いつか、絶望の底から救い出して…
第8章 閉ざした心
しかもその絵にはたくさんのいいねが付いており、コメントまで付いている始末。
「うわっ!ヤバいじゃんこれ!?」
焦りながらもとりあえずリプ欄を確認する。
するとそこには衝撃的な言葉があった。
『この絵めっちゃ好き!』
『私もこういう絵描けるようになりたいです!!』
などと言った称賛のコメントが数多く寄せられている。
でも何よりも衝撃だったのは……
「小6……」
その子がアタシよりもはるかに年下だということだ。
「小6でコレとか……天才じゃん……」
口から溢れた天才と言う言葉に、アタシの胸がズキンと痛む。
だってアタシの絵なんかよりよっぽど上手いし……
アタシは自分のスマホを机に置いて、もう一度自分の描いたイラストを見直してみた。
構図は完璧だし、細部にまでこだわった絵なのに……。
なんであの子の方が評価されるんだろう。