いつか、絶望の底から救い出して…
第9章 あの頃と…
あぁ、もう、最悪だ……
瀬尾のせいで、全部台無しだ……
これだったら"あの頃"と一緒じゃないか……
そう、あの頃と……
その時、蓋をしていた記憶がよみがえった──
それは14歳の頃──
『アンタなんて死んじゃえばいいのよ!』
『佐久良ってさぁ!天才だからって調子に乗ってんなよ!』
『お前のせいで……!アイツは……!』
かつて、仲間だった人物達からの罵倒──
それはあまりにも辛く、悲しいものだった──
『なんか言うことあるんじゃないの!?』
『お前はアイツらを自殺追い込んだんだぞ!?』
『謝っても許さないから‼︎』
『──ッッッッ!!』
胸が痛い、苦しい。
逃げたい……ここから逃げたい……
逃げ出したくても逃げられない。
足がもつれて……動かない……
いや、逃げてはいけない。
これは俺が受ける"罰"なのだから──