いつか、絶望の底から救い出して…
第9章 あの頃と…
俺は大好きな仲間を自殺未遂に追い込んだ。
だから俺が苦しむなんて間違っている。
俺は"辰馬"の夢を奪ったのだから……
辰馬は俺の親友で、良きライバルでもあった。
互いに夢を語り合い、時には競い合った仲だった。
そんな親友を、俺は"自分の才能"で、自殺未遂に追い込んでしまった……
あの時は自分を恨んだ。呪った。
自分を消し去りたかった。
跡形もなく消えれたら、どれだけ楽だったんだろう。
そうすれば、こんな苦しい想いしなかった。
消えれたらどれだけ嬉しかったか……