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いつか、絶望の底から救い出して…

第9章 あの頃と…


その時、悟った。

感情表現ができないヤツは嫌われるのだと。

昔はこんな笑わないヤツではなかった。
人並みに笑い、泣いたりもした。
確かに喜怒哀楽があったのだ。

その喜怒哀楽も、年月を追うごとに与えられた痛みによって失われた。

今あるのは怒と哀のみ。
それすらあるかわからない。

今あるとしたら無、だろうな。
何も感じない無感情ドールと言ったところだろう。

最近では何を言われても傷つかないようになった。

そう、何を言われても……


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