いつか、絶望の底から救い出して…
第9章 あの頃と…
このままでは死ぬんじゃないか……
なんて思い始めた。
でも、死ねば楽になれるか……
苦しいこともなくなるか……
そんなことを思い始めたら意識が遠のいてきた。
このまま目を閉じれば……
楽に……
全てを委ねて……
死神に身を任せれば……
あとはもう……
好きに……
体がゆっくりと前に倒れていく。
そこで俺は倒れている事を悟る。
ああ、コレでおしまいだな……
「……ら!」
誰かの声が遠くで聞こえる……
「……さくら……!」
必死に叫んでいる。
でももう瞼も開かないんだ。
「佐久良!しっかりせぇ!佐久良!」
声からして浅倉……
ダメだ……もう意識が……
そのまま俺は意識を失った──