
いつか、絶望の底から救い出して…
第10章 佐久良舞希
楽しい空気が流れる中、俺は言い知れない不安に駆られていた。
あの白衣の人が呼びに来た時、何で母さんは泣いていたんだろう?
知りたい。
でも知ってはいけないような気がする。
「おい、どうした?」
隣にいた悠喜が訪ねてくる。
「いや、なんか、不安で……」
俺は正直に答えた。
ここで嘘をついても仕方ない。
すると、お父さんが手を伸ばしてきた。
優しくオレの頭を撫でる。
「大丈夫だ舞希。父さんは良くなって帰ってくるから」
「父さん……」
分かってる。父さんは安心させようとしてくれている。

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