
いつか、絶望の底から救い出して…
第10章 佐久良舞希
でも、不安だった。
何が不安なのか、言葉にできない。
言葉が喉元で引っかかるのだ。
「と、とう、さん……おれ……」
出てくる言葉は掠れた声ばかり。
ダメだ。何が不安なのか父さんに伝えたないと……
父さんは俺の言いたい事がわかっているのだろう。
ポンっと頭に手を置かれた。
「舞希、大丈夫だ」
父さんは優しく言う。
暖かくて優しい声が鼓膜に入ってくる。
自然と、体の力が抜けた。
父さんの声は、優しくて暖かい。
ああ、このまま全て、夢だったらいいのに……
そう思いながら、俺は父さんの腕の中で眠りについた。

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