
いつか、絶望の底から救い出して…
第11章 止まった鼓動
「あなた!舞希連れてきたよ!目を開けて!!」
母さんが父さんの腕を強く掴んだ。
俺もその手をギュッと握る。
「父さん……!!」
父さんの手はまだあったかかった。
俺達は必死に呼びかける。
「父ちゃんきたよ!母さんも来たよ!!!」
「あなた!目を開けて……!」
二人の祈りが届いたのか、父さんの目が少しだけ開いた。
「佐久良さん!奇跡です!」
医者が声を上げた。
俺達は必死に呼びかける。
「父ちゃん!!」
「あなた!!」
酸素マスクをつけた父さんがゆっくりと、俺たちを見る。
その目はわずかだけど強い意思を持っていた。

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