いつか、絶望の底から救い出して…
第4章 Mの絵
舞希に頭を撫でられながらアタシは微笑む。
涙で濡れたみっともない顔だけど、舞希は何も言わずに頭を撫で続けてくれた。
「えへへ、ありがとね舞希」
「いや、気にするな。それより大丈夫か?」
「うん、だいぶん落ち着いたからね」
アタシの言葉に、舞希は「そうか」と微笑見ながら言うとアタシの頭から手を離した。
先程まで頭にあった手のひらの感覚がなくなってしまうことに少し寂しさを感じたけど、そんなわがまま言えない。
「また辛い事があったら話してほしい。話を聞くことしかできないけど……」
「うんうん。話を聞いてくれるだけでいいよ。ありがとね。そろそろ休みたいから寝ていいかな?」
アタシの言葉に、舞希は小さく頷いた。
「ああ……今日は疲れただろうし、もう寝た方がいい」
「うん、そうさせてもらうね〜おやすみ〜」
「ああおやすみ」
アタシは舞希におやすみの挨拶をすると、リビングを出た。
廊下を歩き、角にある大きな部屋に入る。
ここがアタシの部屋だ。