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いつか、絶望の底から救い出して…

第4章 Mの絵


「誰が何を言おうと俺は真奈加の描く絵が好きだ。真奈加の絵は温かみがあって、優しくて好きだ」

「舞希…」



舞希の言葉に、アタシの涙腺が潤む。
だって、そんなこと言ってくれる人なんて舞希しか居ないんだもん…



「だから職場のヤツらの言うことなんて気にせず真奈加は絵を描き続けて欲しい」

「舞希…」



まっすぐ真剣な目…
思わず言葉を失う…

舞希はこんなにもアタシの事を真剣に考えてくれてるんだ…



「ありがとう舞希…」



アタシは微笑むと、舞希にお礼を言った。
アタシの言葉に、舞希は小さく頷く。



「とりあえず落ち着いたか?」

「うん、ありがとう」

「いや、真奈加が少しでも気持ちが楽になったならいい」



舞希はそう言って微笑むと、アタシの頭をクシャクシャと撫でた。

優しい手つき……
温かい手のひら……

ああ……そんなに優しくされたら涙腺が緩むな……


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