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誰か僕の初めてを奪ってくれ~!!

第13章 墓地の前で…


【墓地の前で…】

 朕・弦・祭は屋上から飛び降り…
ふわり、と薄紫色の衣を身に纏い…
ゆっくりと着地した…

 彼らは…降臨高校の裏庭にある
墓地に来ていた…そう、今は亡き…
幼少期に、よく遊んだ旧友である…

 墓石には、ふたりの名が刻まれていた…

 弦は何かに気付いた…


「あれれ~?こっちに来た時は墓石も
苔だらけ…草も荒れ果てていたのに…
墓石も綺麗に掃除されているなぁ~
おいらの美しい顔が良く見えるぞ…
これは、まさに、水鏡…いや石鏡と
言ったところか?
雑草一本も生えてはないなぁ…」

 と、弦はチラリと祭を見た…


「よもや、よもや~…祭殿よ…
早よぅ還りたくて、堪らんのでは…?
と、これは失敬じゃ…」

 と、朕も口許に扇子を持ち…
茶化して詫びた…

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