テキストサイズ

誰か僕の初めてを奪ってくれ~!!

第13章 墓地の前で…



「ふんっ!!目と鼻を真っ赤に泣き腫らした
奴には言われたくないなっ!!
別れが、そんなに悲しいのかっ!?」

 と祭は弦に反撃した…

 そう、弦は護とセメルの別れを
惜しんでいたのだ…


「なっ、お前は悲しくないのかっ!?
この冷血者っ!!」


「何が、そんなに悲しい…?
情を移すな…縁(えにし)は絶えぬ…
早よぅ俺は還りたいわっ!!
俺から先に還るぞっ!!」

 と墓石の裏の水鏡に映る満月に
祭は飛び込んだ…

 続け様に…


「えっ!?
護とセメルに未練はないのかよっ!?」


「よもや、よもや~…弦よ…
そう嘆くでないぞ…
還ったら我が、そなたを慰めるゆえ…」

 と、祭に続き…
弦と朕も水鏡に映る満月へと飛び込んだ…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ