誰か僕の初めてを奪ってくれ~!!
第16章 かつての友…
【かつての友…】
と、祭は懐かしむように…
その絵を眺めていた…
弦
「あっ、そうだ…
これは、お前らに…やるよ…」
と、弦は自分の裾の袂を探りながら…
護から貰ったスケッチブックや
大学ノートや色鉛筆にペン…それから…
先生から貰ったチョークを取り出し…
それを宙に浮かせ、消えて無くなった…
すると、木々から、わさわさ…と…
ざわめく音と共に…
《これは何だい…?おいら達にも、土産が
あるなんて…うれしいねぇ…》
《お前らが無事に還ってきて…
安心したよ…お前らが一晩、遅かったら…
シャンの奴…理性が、ぶっ飛んで歯止めが
効かなくなっていたぞ…》
そう…木々から聞こえるのは…
今は亡き…墓の中に眠ってる、
よく幼き頃に遊んだ…旧友だった…