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真夏の夜の夢…

第1章 真夏の夢の夜…


 わたしは心を疼かせながらも、その男の薬指のリングに触れる。

「わたしも…嫌いじゃないわ…」

 実は結婚している男は大好物なのである…
 そしてこうした遊び慣れしているスマートな男は、もっと大好物であった。

 なぜならば…

 セックスが上手だから…

 それはワンナイトの相手には譲れない条件であった。

 そしてパートナーがいる…
 それは病気等の不安も無い筈だから。


 4杯目のお酒は…
 いい感じであった。

「隣に…行きましょう」
 隣はビジネスホテルだ。

「実は出張中で…」

 尚更いい…

 今夜は当たりだ…

「あら、実は、ウチのもドイツに出張中で…」
 
 条件は、全てクリア、整った。

 今夜は当たりだ…

 3Pシュート炸裂である…







 だが…






「えっ…、も、もう…」

 速攻…であったのだ。

 そして…

 リバウンドも…

 3Pシュートも無かった…

 速攻の単発のみで…

 久しぶりの…

 そして予想外の…

 大外れであったのだ…






 これも…

 全部、夏のせい…

 真夏の夜の夢…

 儚い夢であった…





 
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