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妖艶な麗人

第1章 妖艶な麗人…

 ⑤
 
「ふうぅ…」
 トイレに入り確認すると、すっかり濡らしていた。

 このイビチというイタリア製のストッキングにはマチ部が無いので、そういう場合生理用品を股間に当てがい穿いているのだが…
 それがびっしょりと濡れていたのである。

 わたしはユリさんの囁きと絶妙な脚への、ストッキング脚への愛撫といえる撫で方に…
 すっかりと感じて、いや、感じさせられてしまっていたのだ。

 ああ、ヤバかったわ、すっかり感じさせられちゃったわ…
 まだドキドキ、ウズウズと高鳴り、昂ぶっていた。

 それにユリさんの…
 まるでわたしを見切った、いや、見通したかの様な言葉にも、まだドキドキと高鳴りが治まらない。

 しかし、いつまでもトイレに入っている訳にもいかず、股間を綺麗に拭き処理をして個室から出ると…

「あっ…」
 洗面台の前にユリさんがおしぼりを持って待っていたのだ。

「あららぁ、すっかり濡らしちゃったのかなぁ?」
 と、笑いながらわたしを見つめてくる。

「………」
 わたしはあまりにもズバリて言い当てられてしまって、返す言葉もなかった。

 すると…
「ねぇ、わたしさぁ、全部有るのよ」
 と、ユリさんは言ってくる。

「え、全部あるって?」
 だが、わたしには言っている意味が分からなかった。

「あ、え、と、ねぇ…
 全部あるっていうのはさぁ…
 タマもあるし、アレもそのままちゃんと付いているってことよ…」

「え、そ、そう…なの…」
 また、答えようがない。

 でも、胸はあるみたいだけど?…
 わたしは、そう想いながらユリさんの胸元に目を向けてしまう。

「うん、胸はさぁ、女性ホルモン打ってるから少し膨らんでるのよ」

「え、そ、そう…なん…だぁ…」

 わたしは、その言葉に、一瞬にして想像をしてしまい…

 胸があって、下もある…

 そんなユリさんの裸の姿を浮かべてしまう。

「そうよ、わたしも悠里と同じ、変態女だからさぁ」
 妖艶な笑みを浮かべながら、そう囁いてきた。

 そして…

「だからさぁ…
 わたしとヤレるわよ…
 わたし、どっちもオーケーだから…」

「え…」

「ねぇ、わたしとヤりたくない?」

「………」

「ストッキングフェチ同士でさぁ…
 わたしは悠里とヤりたいなぁ…」

「え…」

 胸があって…

 アレが付いている…

 

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