ビッケ
第1章 ビッケ…
⑦
「あぁぁ…」
すると彼は、愉悦の顔をしながら、小さく喘ぎを漏らし…
自らの手をわたしの腰に添え…
太腿を、太腿の内側を舐めてきたのだ。
そして…
「あぁ、悠里さんの、いやらしい香りがしてくるぅ」
そううっとりとした表情をしながら、太腿を舐めてくる。
あぁ、和哉くんは当たりかもぉ…
うっとりとした表情で太腿に挟まれながら、舐めてきて、そして自ら鼻先をスカートの中へと運んできた…
これはフェチ、ストッキングフェチ特有の動きであるのだ。
過去のストッキングフェチの男達は皆、この張り詰めた太腿のストッキングの感触が大好きであり…
嬉々とした、愉悦の表情を浮かべながら、スカートの中へと頭を入れてきていた。
そしてやはりこの和哉くんも自ら頭をスカートの中に入れてきて…
「はぁん…」
わたしの股間に鼻先を押し付けながら、舌先を伸ばして舐めてきたのだ。
間違いない…
和哉もヘビーではないが、ストッキングフェチだ。
なぜなら、わたし達はお互いに我を忘れるほど酔ってはいない…
ましてやそんな酔った勢いのワンナイトの展開の流れでもないのである。
この流れであったなら普通は、まず、シャワーから…
そんな流れであるのだが…
こうしていきなりわたしの太腿に挟まれ、そして自らスカートの中へと頭を入れていく…
そして…
このスカートの中はメスイヌの、ビッチであるわたしの淫らな香りで充満している筈なのであるのだが…
嬉々とした、愉悦の声を上げながら…
「は、はうぁぁん…」
和哉くんは股間を舐めてくるのだ。
既にわたしの股間は、溢れる快感の蜜で…
久しぶりの昂ぶりの愛の蜜でびっしょりと濡れており…
それがまた、妖しく、淫靡で、いやらしい香りを放っている筈であり…
逆にノーマルな男には嫌悪さえする香り、いや、メス犬の匂いかもしれないのだ。
だが、和哉くんは自ら股間を舐めてきたのである…
「はぁぁん、んん…」
あぁ、和哉くん、当たりだわぁ…
わたしは久しぶりに興奮の昂ぶりを激しく疼かせていく。