テキストサイズ

12歳年下の彼に溺愛される話

第2章 割の悪いアルバイト


クルージングの時間の関係なのか
提供されるコースは全て
ハーフコースのみらしく。

とは…言え…、きちんとした…
フレンチをコースで頂いたのは…。
最後があの出戻りの妹の結婚式だったので。

ナイフとフォークの使い方が
ギクシャクしてた…んじゃないかと…。
そんな風に思いながらも…。

真っ白なお皿だけじゃなくて、
お料理の色に合わせて
お皿の装飾や…形にもこだわった。

美しい…繊細な盛り付けのフレンチを頂いて。

昆布締めになった、鮑の肝のソースの
鯛のマリネが…
とっても美味しかったのだけど。

いや…勿論ポルチーニ茸のソースの
メインの地元が牛のフィレ肉のロティも
パンのお代わりを頂いて、
美味しく…頂かせて頂いたのではあるが。

ハーフコースの最後のデザートプレートを
頂いて、フレンチのレストランを後にして。

すっかり日が落ちて暗くなった、
展望デッキに戻ると。
コースを頂いている間に、
結構時間が経過していた様で。

17時から19時半までの丁度、
150分2時間半のクルージングも。
残り15分程で、帰港するとの事だった。

海から見る…街の夜景が。
キラキラと海面に反射して見えていて。

海から見る夜景もまた、
ロマンチックで綺麗だなって。

そんな事を、
潮風に乱れる髪を押さえながら
巴が眺めていると。

不意に視線を感じて、視線の元を辿った。

こちらを…見ている、
港斗さんと視線がぶつかってしまって。

そのまま…言葉もないままに。

引寄せられる様にして

キスをしてしまって居て。

随分と…長い間…

キスを…して無かったなって。

そんな事を…思いながら。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ