12歳年下の彼に溺愛される話
第4章 巴の引っ越し
あの…
スイーツパラダイスの3人組が
私と港斗君に抱いた印象と
同じ様な印象を…実の父親にも
抱かれてしまって居るのだろうなと。
その言葉から…
巴は悟ってしまったのだが。
「それは…お父さん…、
こっちが彼に聞きたい位だよ。
だから…付き合ってる…って
その…、何か…言えなくて…」
『いつから付き合ってるんだ?』
「え…と…、8月の終わり…から…」
『まだ…1ヶ月もお前と
付き合って無いのに。あの彼は
お前と結婚や同棲を考えてるのか?』
その父親の言葉には、
若干の呆れの様な意味合いも
感じ取る事が出来た。
「だから…、私も…無理があると
思って…。付き合って欲しいって
言われた時も…、
断ったりとかしたんだよ?」
このリアクションが…
普通のリアクションだよ。
彼みたいな…相手に
不自由無さそうなイケメンが…。
何を好き好んで、私みたいな…。
アラサーとアラフォーの…
間みたいな歳をした女と…って。
『だが…、たかだかまだ付き合って
一ヶ月しか…経ってない…
相手かも知れんが。
あの…お前が、前に…付き合ってた
雄介とか言う男よりは…良いな』
その父親の言葉は…、
どこか納得した様な
自分に納得をさせる様な
そんな言い方をして言って来て。
私に言っている様で、
お父さんが自分で
自分に言っている様にも聞こえた。