
らゔぃあん☆ぴーち!
第4章 あ
なんだか急に自分の想いが薄っぺらいものに思えてきて唇を嚙む。
いや他人と比べてはいけない
自分と比べるのはいつも過去の自分であるべきだ。
言葉を探している私に紫苑はふうっと息を吐き
シリアスムードを払うようにコミカルに肩をすくめた。
「朱音が桃を見る目がいやらしいから気になってたんだよな。変な目で桃を見るのはやめてくれないか」
「し、失礼な。て言うか紫苑だって桃のことが好きなんだから、いやらしい目で見てるってことじゃん」
「見てないよ」
「でも恋愛感情なんでしょ?いつか願わくばキスしたいとかエッチしたいとかでしょ?」
「まあ、いつかは」
「紫苑ってむっつりだね」
「……」
「とにかく紫苑の想いはよくわかった。私達はライバルってことだね」
「そうだな。正々堂々と桃を守らせてもらうよ」
「桃を守るって、私のこと不審者みたく言うのやめてもらえるかな」
紫苑の部屋を後にした私は
そのまま自分の部屋から竹刀を取ってくると庭に出た。
大きく振り上げた竹刀を一歩踏み出しながら振り下ろす。
そして一歩下がる。
また大きく振り上げて
一歩踏み出しながら振り下ろして一歩下がる。
私
桃が好きだ
本気だ
紫苑の奴も
本気なんだな
私だって本気なのに
好きなのに
なんだか負けた気がする
悔しい
なにくそ
これからだ
悔しい
脳内のお喋りはやまない。
無心の瞬間が訪れるどころかお喋りの音量は増すばかりで
「痛って……」
潰れかけていた手の豆に痛みが走り
思わず竹刀を取り落とした。
「はあっ、はあっ、くそっ……」
「風邪ひいちゃうよ」
「!!」
後ろから差しかけられた傘
振り返ると
「桃……」
「もうお家に入ろう?雨が強くなってきそう」
「あ、うん……」
雨が降り始めていたことに気がつかなかった。
ある意味無心だったということか。
いや他人と比べてはいけない
自分と比べるのはいつも過去の自分であるべきだ。
言葉を探している私に紫苑はふうっと息を吐き
シリアスムードを払うようにコミカルに肩をすくめた。
「朱音が桃を見る目がいやらしいから気になってたんだよな。変な目で桃を見るのはやめてくれないか」
「し、失礼な。て言うか紫苑だって桃のことが好きなんだから、いやらしい目で見てるってことじゃん」
「見てないよ」
「でも恋愛感情なんでしょ?いつか願わくばキスしたいとかエッチしたいとかでしょ?」
「まあ、いつかは」
「紫苑ってむっつりだね」
「……」
「とにかく紫苑の想いはよくわかった。私達はライバルってことだね」
「そうだな。正々堂々と桃を守らせてもらうよ」
「桃を守るって、私のこと不審者みたく言うのやめてもらえるかな」
紫苑の部屋を後にした私は
そのまま自分の部屋から竹刀を取ってくると庭に出た。
大きく振り上げた竹刀を一歩踏み出しながら振り下ろす。
そして一歩下がる。
また大きく振り上げて
一歩踏み出しながら振り下ろして一歩下がる。
私
桃が好きだ
本気だ
紫苑の奴も
本気なんだな
私だって本気なのに
好きなのに
なんだか負けた気がする
悔しい
なにくそ
これからだ
悔しい
脳内のお喋りはやまない。
無心の瞬間が訪れるどころかお喋りの音量は増すばかりで
「痛って……」
潰れかけていた手の豆に痛みが走り
思わず竹刀を取り落とした。
「はあっ、はあっ、くそっ……」
「風邪ひいちゃうよ」
「!!」
後ろから差しかけられた傘
振り返ると
「桃……」
「もうお家に入ろう?雨が強くなってきそう」
「あ、うん……」
雨が降り始めていたことに気がつかなかった。
ある意味無心だったということか。
