らゔぃあん☆ぴーち!
第5章 ん
「ねえ桃、紫苑も異世界から来たんでしょ」
桃とリビングの掃除をしながら異世界ものの小説の話をしていたある日
幸運にも二人きりで
私は紫苑の登場に警戒しながらも久しぶりの二人きりにかなり浮かれていた。
「あの容姿とか思考とか喋り方とか、完全に地球人離れしてるもん」
ちょっとした冗談のつもりだったけれど
桃はいつものように笑わず
えっ、という顔をして口を両手で押さえる。
辺りを見渡し小さな声で
「その話、どうして知ってるの?」
「え、知ってるんじゃなくて、私が考えただけだけど」
桃は私をじっと見つめたまま黙り込んで
そして
「その話、紫苑の前では絶対にしないでね。思い出しちゃうかもしれないから」
「ええ?」
桃の表情は真剣だ。
「まさか本当に転生してきたの?」
私の間の抜けた質問に桃は真剣な表情のまま頷いた。
「う、嘘っ、マジで!?」
そんなことあんの
マジで
マジか
でもでもでも紫苑なら
シーッ、と桃は唇に人差し指をあて
また辺りを見渡して
朱音には本当のこと教えるね、と前置きして
「誰にも言わないで欲しいんだけど、紫苑はね、ゲームの世界から来たの」
「えええっ!?」
「ちょうど私がFFをしてた時にね、ニュースになったくらいすごく大きな雷が落ちて・・・・一瞬テレビ画面が真っ白くなったの。そして、気がついたら隣に紫苑が倒れていたの」
「FFってまさかセブン!?」
「そう!どうしてわかるの!?」
まさかそんなことが
いや桃が嘘をつく必要がどこにある。
「紫苑にはこの時の記憶がないから、自分が転生してきたことを知らないんだよ」
「でもさでもさ、いきなりこの世界に飛んできて、戸籍とか住民票とかはどうしたんだよ」
「知りたい?」
「うん!」
「これ、ほんとにほんとに、誰にも内緒だからね」
思いつめたような表情のまま
足を忍ばせ私の隣に立った桃
身をかがめた私の耳元に内緒話のように片手と唇を寄せる。
どんな超法規的手段が取られたんだ
いやゲームの世界の超能力か
ごくり
息さえ止めて桃の言葉を待っていると
「う・そっ」
「!?」
軽快な囁き声が吹き込まれて飛び上がった。
桃が弾けたように笑いだす。
桃とリビングの掃除をしながら異世界ものの小説の話をしていたある日
幸運にも二人きりで
私は紫苑の登場に警戒しながらも久しぶりの二人きりにかなり浮かれていた。
「あの容姿とか思考とか喋り方とか、完全に地球人離れしてるもん」
ちょっとした冗談のつもりだったけれど
桃はいつものように笑わず
えっ、という顔をして口を両手で押さえる。
辺りを見渡し小さな声で
「その話、どうして知ってるの?」
「え、知ってるんじゃなくて、私が考えただけだけど」
桃は私をじっと見つめたまま黙り込んで
そして
「その話、紫苑の前では絶対にしないでね。思い出しちゃうかもしれないから」
「ええ?」
桃の表情は真剣だ。
「まさか本当に転生してきたの?」
私の間の抜けた質問に桃は真剣な表情のまま頷いた。
「う、嘘っ、マジで!?」
そんなことあんの
マジで
マジか
でもでもでも紫苑なら
シーッ、と桃は唇に人差し指をあて
また辺りを見渡して
朱音には本当のこと教えるね、と前置きして
「誰にも言わないで欲しいんだけど、紫苑はね、ゲームの世界から来たの」
「えええっ!?」
「ちょうど私がFFをしてた時にね、ニュースになったくらいすごく大きな雷が落ちて・・・・一瞬テレビ画面が真っ白くなったの。そして、気がついたら隣に紫苑が倒れていたの」
「FFってまさかセブン!?」
「そう!どうしてわかるの!?」
まさかそんなことが
いや桃が嘘をつく必要がどこにある。
「紫苑にはこの時の記憶がないから、自分が転生してきたことを知らないんだよ」
「でもさでもさ、いきなりこの世界に飛んできて、戸籍とか住民票とかはどうしたんだよ」
「知りたい?」
「うん!」
「これ、ほんとにほんとに、誰にも内緒だからね」
思いつめたような表情のまま
足を忍ばせ私の隣に立った桃
身をかがめた私の耳元に内緒話のように片手と唇を寄せる。
どんな超法規的手段が取られたんだ
いやゲームの世界の超能力か
ごくり
息さえ止めて桃の言葉を待っていると
「う・そっ」
「!?」
軽快な囁き声が吹き込まれて飛び上がった。
桃が弾けたように笑いだす。