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黒猫と白薔薇

第1章 淡い日常

 魔女からはいつも砂糖と蜂蜜の甘いにおいがします。


 バターやたまご、ミルク。花びらの砂糖漬け、蜂蜜レモン。



 魔女の台所に飾られたハーブと花のポット。その傍らには小さな本棚が置かれていて、お菓子の本と新作を思いついた時のイラストを描いたアイディアスケッチブック。


 それから月氷で淹れた蜂蜜ティーといちじくの雪餅。魔女の台所にはいつもお菓子とお茶が用意されていて、いつでもとびきりのおもてなしができます。
 



「今日はレモンカスタードパイと紅茶クッキーを作りましょう。午後からは三毛猫さんの予約が入ってるから、ミルクジャムたっぷりのパンケーキも」



 歌うように魔法を使って、楽しいお菓子作り。


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