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黒猫と白薔薇

第1章 淡い日常

鍋も泡だて器も魔女の歌に合わせ踊りだします。まるで音楽会のような台所は終始にぎやかなのでした。


 アクセサリーのようにレモンが飾られた、カスタードクリームの甘い幸せなにおいのパイと、紅茶の深くすっきりとした香りのクッキーの出来上がり。


 もちろんミルクジャムたっぷりのパンケーキも。もちもちのふわふわで、あまあまです。


 受け取った三毛猫さんはにこにこの笑顔で、おうちへ帰りました。


 お母さんと買いに来た女の子は、パイとクッキーを。楽しそうにおしゃべりをしながら帰っていきました。


 そして今日も魔女は歌をうたいながら、楽しくお菓子を作るのでした。




  さて今度はどこに行こうかと、頭に地図を思い浮かべながら。



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