diary
第1章 Prologue
楓とは同じ学年だけどクラスは違う。まぁ隣のクラスで体育は一緒だけどね
私は楓にまたねと言って別れた
教室に入ると私の数少ない友達の1人早川さきが話しかける
「さやちゃんおはよ〜!今日もイケメン彼氏と登校とか羨ましい!いいな〜」
「おはよ〜さき、彼氏じゃないよ。幼馴染。」
「いつかさやりんの彼氏になるかもね〜」
「そんな事ないから。それよりさきは数学の宿題やったの?」
「あっやってない!さやりんまた見せてくれる?」
さきは目をうるうるさせ子犬のような瞳で私にそう言った
「いいよ。」
「やった!ありがとう!さやりんはやっぱり女神様!」
そんな大袈裟な。私は苦笑いして自分の席へ行くとさきが自分のノートを持ってきて私の前の人の椅子を借りて私の机で写し始めた
さきは今真剣に写している。私の唯一の友達さきの紹介をしようかな
早川さきは喜怒哀楽がはっきりした天真爛漫の愛されタイプ。私だけでなく色んな人にフレンドリーに話しかける。だから男女問わず人気者
それに比べて私は本当に対照的。とても人見知りで初対面の人と絶対話せないし、喜怒哀楽は中々表に出せない。仲良くなれば表に出せるけど。そして男子となんて楓以外話したことないかなと思うぐらい話さない
私は俗に言う陰キャってやつ。だから友達も少ない
さきは「さやりんは美人すぎて頭も良すぎる。家柄もいいし高嶺の花すぎてみんな話しかけられないんだよ」って言ってた
高嶺の花ね……さきの方が似合う言葉だと思うけど