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diary

第1章 Prologue


黒川楓。私の幼馴染であり執事でもある。


楓の両親はアメリカと日本の両方に家を持っていた。もちろんそれは仕事の都合上。だって楓の家も経営者だから


あれは何年前だろう…6年前かな。


楓が11歳の時の話。当時楓はアメリカの学校に通っていた。たまたま長期休みで日本に戻って来て毎日のように一緒に遊んだりしていた。


ある日楓のご両親が少し買い物に行くと言って2人で車で出かけた。楓のお父さんは運転が大好きで自分の車には運転手を付けなかった。そして運転も上手だった


交差点で信号待ちしていると1台のトラックが楓のご両親の車に突っ込んできた。飲酒運転だったらしい。


楓のご両親はすぐに緊急搬送された。私の父が直ぐに病院に駆けつけた。その時はまだお父さんは意識があったらしい


その時楓のお父さんに「楓を頼む。楓を俺の後継者とする。楓が大きくなるまではお前が俺達の会社を守ってくれ。頼む。幸広」そう言って亡くなったらしい


お母さんは即死だったとあとから聞いた


私の父と楓の父は同級生で親友だった。だから父は親友の最後の望みを叶えようと楓の会社を守っている


そして両親を失った楓に父はこう言った


「私の家で一緒に住まないか?私の息子のように育てるから何も心配はいらないよ。不自由はさせないから」


「お心遣いありがとうございます。ですがご迷惑になります。僕は大丈夫です。」


楓はそう言った


私の父はどうしても親友の息子を見捨てることが出来ないから執事として私のお世話をするのはどうか?と提案をした


楓は迷った挙句渋々頷いた。


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