
diary
第1章 Prologue
さっき鏡で黒川が結んだポニーテールを見たけど本当に綺麗だった。寝癖ひとつ残さず本当に完璧な人だなって思う
私は縦長の大きな机を見ながら椅子に座った
今日はパンか…、元々食が細くて朝は食べられない。しかし料理人が毎食栄養バランスの整った食事を作る
ありがたいけど申し訳ない。少し量が多くて食べきれないから
今日のメニューはエッグベネディクトに野菜スープ、マスカットとオレンジがのったヨーグルトだ
「黒川、私は朝食を食べているから黒川も自分の準備してきていいよ」
「分かりました、ありがとうございます」
そして黒川は席を外した。毎日朝はこうやって1人で食べる。夜はたまに兄と食べるが会話はしない
黒川は今年16歳。黒川も誕生日がまだだから15歳。でも私と学年は一緒。
ここで『ん?』となる人が多いと思う。
黒川は私の執事である。執事はいついかなる時もそばにいる。もし学年が違ったら学校が異なる時が出てくる。中学と高校とか
黒川は自ら私の父に同じ学年にして貰えませんか?と頼み裏で情報を操作して私と同じ学年になった
黒川は日本の学校へは通ったことがない。だから黒川の事を知っているのは私だけでみんな同級生って思い込んでいる
そして半分ほど食べ終えると近くにいたメイドを呼んだ
「もうお腹いっぱいだから下げてもらえる?」
「分かりました。」
「ありがとう」
そう言って私は最後にグラスに入った水を飲んで席を立ち洗面所で顔を洗い、歯磨きをして自分の部屋へと戻った
顔洗いなんて起きてすぐが普通なのになんでこの順番になったのか私でも分からない
