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素敵な飼い主様

第5章 傍にいろ




彼の手が、あの日にあったことを忘れるほど優しい。



激しい熱は感じるけれど、今日はいつもよりも優しく感じる。



それは、あたしのためだと、考えてもいいのだろうか。



抹殺したいくらいの、大きな過ち。



もう、それは忘れていいの・・・?


「神矢・・・」


「紫苑・・・?」


熱い吐息を肌で感じながら、あたしはそっと神矢の首筋に吸い付いた。



少し湿った体に、赤い花弁が浮かび上がる。



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