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シャーク×ロストコロニー みにくいケイトはもう逃げない

第7章 海岸線


驚いたのはザックのほうだった


夜中目が覚めると誰かがそばに居る


やわらかい女の感触



ザックはクレリアの感触を思い出していた


でもここは軍の病院だ


目をこじらせて、薄暗い部屋に何とか目を慣らす


抱きついて眠っているのがエイミーだとわかった


“なんでエイミーが…??”


起こしてやるのも可哀想なのでそのままにしてやった


病室に居たザックは彼女たちの活躍を知らない


だが、何かあったのか?と思い拒めはしなかった



それにしても、



いつもは学校の制服や軍の制服姿でボディタッチをしてくる彼女だが、今日は妙に肉感的だ


彼女の身体はマシュマロででも出来てるのか、と思えてくる


タンクトップからこぼれる豊満な胸の谷間は恐ろしいほどにカタチを変えてザックの脇腹に押し付けられている


それは胸だけでなく、お腹も、太ももも、絡みついてくる脚までもが〈オンナ〉を主張していた


あまり女性慣れしていないザックは、本能的に異性の肉体の感触に動揺してしまう


昔からいつもついて回ってきた妹分のエイミー

学校の演習訓練でも、脱落者が続くなかエイミーだけがザックの班で最後まで残っていたのは2人だけだった



ザックと行動を共にし、

ザックの考えに共感し、

そして最後までザックと付きあえる忍耐力



ザックの分身、それがエイミーだと思っていた



そんな自分の身内のような存在のエイミーの密着する肉体だけに欲情してしまっている


彼女のすべてを求めているわけでなく、
彼女の想いに応えるわけでもなく、

ただ、ただ

目の前のオンナの肉体に欲情してしまっている


ザックはおのれを恥じた


軽率な反応を示す自分の身体にも罰を与えたかった


だが、それ以上に



もう少しこのままでいいかな、と素直に思える自分もいたのだった…






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