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シャーク×ロストコロニー みにくいケイトはもう逃げない

第8章 ジョージタウン、乱戦


裂かれた肌着は頼りなくはらりと落ちていく


右に、左に、あっという間に肌着はバラバラとなり、かろうじてクレリアの肌の上に乗っかっている有り様だ


「………」


クレリアは苦虫を噛んだように歯を食いしばるが、絶対に弱音は吐かない
 吐けばこの悪魔どもをつけあがらせるだけなことをよく知っている



「おや、黙り込んでしまったね?
 でもこの水はここからが面白いのさ
 神の聖水とやらは我々を苦しめるだろう?
 この悪魔の水もキミを苦しめるだろう
 でも安心しなさい、苦しくとも痛みは感じない……むしろ快楽によってキミは苦しめられるのさ、手足を縛られ、感じる場所に触れることすら出来ずに、キミは堕ちていくのさ
 呪うのならキミの神を呪うがいい、
 キミの助けの声を神が聞き届けてくれるのか、ボクも楽しみだよ、クレリア」


そう言うとデミトリッヒは5本の指を広げてみせる
 すでに爪は5本とも長く鋭く光っていた

デミトリッヒはおもむろにクレリアの胸を強く掴む


「…………ッッッ!!!!」

肌に乗っているだけの生地に爪が食い込む


赤い血玉が浮かび、伝っていく


クレリアは乳房を切り取られたかのような痛みに苦しむ



「我慢強い人だ、でもこの痛みはこれから妖しい感覚に変わっていくぞ
 それでも耐えられるかな?」


デミトリッヒは指を離すと、今度は腹の部分の布切れを摘まんだ


摘まれた布生地は突然、ボゥッ!という音とともに炎が上がった


その炎はやがて小さくなっていき、爪からこぼれ落ちていった


その残り火がクレリアの腹の肌を焼く


「ウッ」


たまらず声が漏れる


全身から汗が噴き出てくる


息も粗くなり、肩が上下する


「クレリア、悪魔に堕ちるがいい」


デミトリッヒはスゥっと闇の中に消えていった


だが、彼の高笑いだけが木霊のようにいつまでも残っていくのだった……


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