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シャーク×ロストコロニー みにくいケイトはもう逃げない

第8章 ジョージタウン、乱戦


地底湖から突如現れたサメは狙いすませたかのようにケイトに襲いかかってきた!


ザックは咄嗟に動けないケイトの首根っこを引き込んでやる

さらに片足を上げるとサメの鼻っぱしらに強烈な蹴りをかましてやった


「ケイト!階段を上がれえッッ!!」


当然ザックの蹴りごときでサメがたじろぐ筈もなく、ますます頭を乗り出して食らいつこうとしてきた!



「ザック!ザック! 蹴ってもムダだって!
 私たちも逃げよう!!」


「なんだよ、こういうとき司祭サマは“ワタシを置いていけ”とか言うんじゃないのかよッ!」



「言うわけないじゃんッッ!!
 サメとキミの問題だろッ!?
 ワタシを巻き込まないでおくれ!」


「巻き込まれてるのはオレだッ!」


ザックはクレリアをおぶったまま階段を駆け上がった


おぶって駆け上がるなんて軍学校の訓練以来だ


サメは諦めず湖から這い上がると階段が続く廻廊に巨体をねじ込みながら迫ってきた!


「来てるよ、来てるよ!
 もっと早く走ってぇッッ!!!」


「む、無茶言うな……ッッ!!」



すぐそばまでサメの歯がガチガチと音を鳴らせて近付いて来る



ようやく地下のポスターのところまで上がると、そのままサメが壁をぶち抜いて来た!


「ケイト、まだだ!一階まで戻れ!」


ケイトも必死で階段を登る


なんとか一階のエントランスのところまで上がって来れた


そこにはヘトヘトに疲れ切ったフィリップが立っていた



「ひどいよ、ザック……、見捨てて行って…」

「話しはあとだ、クレリアを見つけた!
 追手が来てるんだ、すぐ車に戻ろう!」


「追手って??」


フィリップが問いかけた瞬間、階段の下からサメの頭が飛び出してきた!


「ほらほら来たぞッ!」

「フィル、早く逃げな?」

「クレリアさん!?ご無事で!」

「無事じゃないよ、ザックに汚されちゃったよ」

「紛らわしい言い方すんなッッ!
 ほら、外に出たぞッ!!」


外には車を守っていたエイミーと建物全体を制圧したシモンズのモビルスーツが立っていた


「作戦完了だッ! 戻るぞッッ!!」


エイミーが車を動かした瞬間、建物が崩れて中から巨大なサメの頭が飛び出してきた!



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