獣人さんが住む世界で大っきいカレに抱き潰されるお話
第4章 →ひたすら雌の観察(仕事しろ)*
「ご、ごめんな……さい」
私はただ呆然として目を見張っていた。
そして瞬時に理解した。
この人は本当に私を愛してくれているのだと。
「訪ねてきて……お前の様子を話してくれるシンを毎日、どんなに待っていたか……!」
愛とは良いとこ取りは出来ないのだと。
私が愛していた両親は亡くなった。
それと等しく、お前は俺の女だ、そんな甘い言葉だけを切り取ることは出来ないのだと。
「ごめん、なさ…っ!!?」
私からの謝罪も許さず、入り口に突き立てられたのは彼のもの。
ズルル……槍のような尖端が私の中を進む。
この先の痛みを私は知ってる。
「クソッ、気が済まねえ……もう誰にも聞かせたくない。 声を出さずに犯されろっ」
「ん……ン…んっ……」
けれども受け入れられる。
なぜならこれは私を想ってくれているセイゲルさんだから。
そして私は、彼に対しては精を吐かれても拒まなかったのだ。
……口調と反していきなりは入ってこない。
半ばまで埋められ、うねりながら膣道を掻き分ける逞しい雄の象徴に、腰から下が落ちそうになる。
「っ…あ…ああ、あ」
ゆっくりと、ゆっくりと、でも躊躇いなく進んでくる。
「おい声を上げるな。 キツくっても素直に咥え込む。 さっきとは全然違うな……っ!?」
ミチミチ音を立てそうに迫ってくるそれに、ぞわわっと悦楽の鳥肌が立つ。
とちゅ……っ、と奥に届く。
ああ、私はこんなに?
膜がかかり霞む頭に、余裕無く吐き捨てるようなセイゲルさんの声で我に返る。
「……キツキツに絞めやがって。 手荒にはしたくねえんだ」
中を二度、三度前進しては後退し、
ゴチュンッ!!
突き込むように激しく叩き付ける。
「…………!!!」
ズンズン、ズンズン、ただただがむしゃらに貫いてくる。
雄の欲を満たすためだけのそんな動きだった。
壁に手でもついているのか、セイゲルさんの気配は抽挿を繰り返す、その火傷しそうな熱だけ。
あとはごくたまに感情や欲望を吐き出す息遣い。
私は何も言えなかった。
両手で口を覆って、衝撃を堪え続けた。
流れる涙は単に痛みからだけじゃなかった。
乱暴な行為なのに、彼が好きだ、好きだと私に言ってるような、そんな気がした。