テキストサイズ

恋慕

第30章 決別…弍


 弦は何かを思い出して…
懐から…あるものを取り出し…


「師範殿…
じゃあ…おいらからは、これを贈るよ…」

 と、弦は師範殿に自分の描いた
四十八手春画の書物を手渡した…

師範殿
「こ、これは何ですか…っ!!
君達は最後の最期まで…っ!!」

 と、師範殿は少し嬉しそう…


「いや…もう、おいら達には必要ないし…」

 と、弦は頬を染め…朕をチラリと見て
そう言った…
 よっぽど、朕に開発されたのが
良かったのか…弦の鼓動が…


「よもや、よもや~…
これでは雰囲気が台無しですな…」

 と、朕は扇子をパッと開き扇ぎ始めた…


「本当は、この四十八手春画の書物は
結納金の替わりに…
朕の両親に渡したかったのだけど…
失礼かなぁ…と思って…」

 と、弦は照れくさそうに
朕家の両親に伝えたのだった…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ