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恋慕

第30章 決別…弍



「え…っ!?
それは、お前の大切な物だろう…?
それに、おいらの、この手は綺麗ではない…
この手で人を殺めてしまった…それに…
胡弓の弦の糸も切れてしまって…
琴で…味方の首をはねてしまった…だから…
やっぱり…おいら達は…む…」

 途中で良い掛けた言葉を遮ったのは…
朕家の母親だった…

朕の母
「今更、無理なんて言わせないわよ…?
弦くん…?それに…
あなた達は契りを交わしたんでしょう?」

 と、朕の母は、朕と弦の左手の薬指に
組み紐の色を見て、そう言ったのだ…

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