恋慕
第30章 決別…弍
師範殿
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ…
その四十八手春画の書物は
私が頂いたのですが…
それに、見てくださいよ…
そろそろ、あの女の相手をしないと…」
と、師範殿は
鬼の形相で仁王立ちしている女を指を指した
「あんた達、私の存在を忘れてたわね!?」
まぁ、確かに、そうだ…
師範殿
「まぁ、取り敢えず…
君達は此処から逃げなさい…」
と、師範殿は何もない処に
手をかざして…扉が出現し…開かれた…
師範殿
「さぁ、早く、お行きなさい…
君達は…問題児でしたが…
とても優秀で…良い生徒でしたよ…」
まるで、最後の別れのような…
初めて誉められたのが…
嬉しいようで寂しい…言葉…
受け入れるのには時間がかかりそうだ…