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恋慕

第31章 仙人の領域…


紫仙
「そうか…お前ら…残党は、
この【禁忌の曲譜】が欲しいが故に
私の許可もなく土足で、
この領域に入って来たのか…
では、お望み通り…【禁忌の曲譜】を
くれてやろう…」

 紫仙は、そう言うと…扇子をパッと広げ
軽く仰ぐと祭の懐から【禁忌の曲譜】を
宙に浮かせ…
残党共の手に渡ったかと思われたが…

 いきなり突風に変わり炎と化し…
残党は炎に包まれ…皮膚は剥がれ落ち…
肉の焼き焦げた臭いに呻き声…
…【禁忌の曲譜】は塵と化し…灰になり…

 残党共も同様…何もなかったように…
跡形もなく消えて失くなっていたのだ…


「よもや、よもや~…何と残酷な事を…
【禁忌の曲譜】が消滅するとは…
【禁忌の曲譜】は作り出した者しか
消せないと聞いた事が…」

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