恋慕
第8章 別れの刻…
【別れの刻…】
次の日…祭は楽堂をサボり…
港へ来ていた…色々、考えすぎちゃって
寝坊して…起きた頃にはシャンは居なかった
起こしてくれたのは朕と弦だった…
くぅが…祭の身代わりとなり
授業を受けるのは、くぅで、
祭は、港へ行け、と提案してきたのは
弦だった…
祭は迷っていたが…よもや、よもや~…
まだ間に合うかもしれないぞよ?
と、朕も後押ししてくれた…
なんだかんだ喧嘩ばかりしていたが
やはり持つべきものは友である…
祭は、まだ出航していませんように…
シャンに逢えます様に…と想いを馳せて…
全速力で走った…人混みを掻き分けて
周囲を見渡す…長い栗色の髪を探して…
シャンの名を声が渇れるまで叫んだ…