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ぼくはキミを追い払えない 〜エクソシズム†ロストコロニー

第3章 シモンズ・シモーヌ


ここは連邦軍の軍事基地となっているスペースコロニーだ


半分の区画が軍需工場と研究施設

残り半分が居住区と軍の訓練場となっていた
居住区といってもその大半は軍人かその家族たち

民間人はほとんどが退去させられていたが、軍人相手の商売を始めるものも多く、基地のすぐ近くには飲み屋街を中心に、風俗営業やらいかがわしいドラッグの密売などが横行している


「ジャンボ、報告が終わったら街へ出ようぜ」

「相棒、まだあの女の子に金をつぎ込むのか」

「かわいそうな子なんだよ、家族も一年戦争でなくしちまって、ひとりで健気なんだよ」

ジャンボと呼ばれた大男は相棒の細身の男がいま夢中の女が、他の男にも同じように同情をひいて自分を指名させていることは知っていたが何も言わなかった


「ジャンボ!トーマス!遊びに行くときは私も誘いなさいよ!」


「女のお前が女好きなのは文句言わねぇけどな、お前は無茶し過ぎるから店長からは二度と連れて来るなと言われてるんだ」


「なによ、自分たちばっかり楽しんじゃってさ」


「男が欲しいときはいつでもいってくれ、シモンズ曹長殿」


「男もイケるけど、軍人はコリゴリなの
 痛くなぶるだけがセックスじゃないのよ?
 トーマス軍曹」


「オレはいつだって優しいさ?
 パワーならジャンボに文句言ってくれ」

「相棒、オレだってその時は優しいチビ男に変わるのさ、知らなかったか?」


ふたりはゲラゲラ笑い、シモンズは男の下品さに呆れていた


3人はブリーフィングルームで作戦司令に任務完了の報告を済ませ解散となった


シャワーを浴び終わって、私服でエレベーターに乗り込む

「ホントにシモンズも来るのか?」

「何よ、私だってたのしみたいわよ」

「止められてるのは本当なんです、曹長」

「男はいいわよね、いくらだって店があって!
 女の私が行くような店はひとつも無いじゃない?店長に言っていてよ!
 女向けの風俗とかさ、女が女を抱ける店とかさぁ!」


3人はエレベーターを降りてジープに乗り換え、基地を出ていった


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