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アパート

第7章 人間もよう

それからというもの、沙耶香が出かけるときや帰ってきたところを見計らって、偶然を装い沙耶香に会おうとするが、沙耶香は、直ぐに車に乗り込んだり、部屋に入ったりと会うことがなく、会って僕から挨拶しても軽く頭を下げて素通りしていくようになった。

やっぱり許してもらえなかったのだ。

そんなとき、突然アパートの大家というおじさんから電話があった。その大家さんが言うには、以前はアパートの住人の親睦を深めるために忘年会等アパートの住人を集めてやっていたが、最近はやらなくなったので、一人ひとりと会って話をしたいので、今度食事でもどうだ?都合の良い日を教えてくれ!ということだった。

僕は、その電話にものすごい違和感を感じた。突然何だろう?と思ったが、食事くらい良いだろうと思って、次の日曜日を指定した。

大家のおじさんは、寿司で良いか?と言って、回転寿司のお店を指定し、現地で落ち会おうということになった。

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