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──拝啓、支配様

第3章 3

 流れた沈黙の後、彼はそう告げた。

 それは今までの彼の言葉とは明らかに違う響きを持った疑問詞だった。

 唖然としている。と、言うよりは威圧的で、教室全体に響くような声だった。

「大寺先生ですよね? 犯人」

「…………」

 彼は肯定も否定もしない。

 唯、信じられないほど冷たい目で僕を見て、そして腕を組み、扉に背をもたれさせた。

 そのまま顎で合図をする。

 話せ、と、言っているのだろう。僕はその仕草に答えるようにスマホを取り出し、昨日の彼女のメッセージを見せた。

「これ…………。大寺先生が送らせたものですよね?」

 彼はスマホの文を確認出来る位置に居ない。それでも近付く事もせず、視線をこちらに向けるだけで唇を開く。

「嗚呼」

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