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ヤリチン野郎と一途くん

第10章 満員電車


 その子は
蘇芳の胸に飛び込んでしまい…

「え…?うわぁ…」
(あっ…情けない声…出ちゃった…)

 その子は…またも恥ずかしくなり
俯いてしまった…

 すると…

 【扉が閉まりまぁす…発車オーラ~イ♪】

 のアナウンスが流れ…蘇芳は…

蘇芳
「あっはっはっ…発車オーラ~イ♪
って何かエロいよな?
射精オーラ~イ♪みたいでさ~」

 その子には自分に聞いているのか…
蘇芳の独り言なのか分からなくなって…
 何て答えようか迷っていると…

『スーハー…スーハー…スーハー…』

 と、チビ、デブ、ハゲの脂汗をかいた
おっさんが駆け込み乗車…

 その、おっさんは白いハンカチで
脂汗を拭きながら…

『ふぅ~…やっと、間に合ったぁ…』

 と、安堵していた…

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