茂84
第1章 1
「安元さん。今回あなたをこちらの診察室にきていただいたのは訳があります」
ボンズは口を開きながら診察椅子をくるりと横に回転させ、机に置いてあったプロジェクターを起動させ、壁に何か映像を映し出した。
なんじゃ……なんかの薬の勧誘か……?? ケンチンヅウとか訳のわからん名前だと思って通っとったら遂に茂を人体実験のモルモットとして使う気になりよったというのか??
サメ軟骨も効かずに膝の痛みに耐える日々を送るこのわしに対して……?? わしの心は捕まえたとしても……身体がそれを許容するかは……別問題という訳なんじゃ……わかもんよ……
そんなことを思いながら映像を見つめていると背景の変わらない映像から音声とエンドロールのような字面が流れ出す
『パーッパッパー♪
おめでとう!!!
あなたはこの度
世界を救うヒーローに選ばれました!!!
これより、ヒーロー活動を開始していただきます!!!
目指せ最強!!
今後の活躍にコングラッチョレイショーーン!!!!!!
テテテテン♪』
沈黙で止まる時間。
「というわけなんです」
ボンズがそれだけ呟いた。
テテテテン♪wwwwwwwwwwwwwwwwちゃうねんwwwwwwwwwwwwwwww
というわけなんです。でもないねんwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
どういうわけなんですwwwwwwwwwwwwですねんこちらとしてはwwwwwwwwwwwwwwww
サメ軟膏なんてどうでもよくなるくらい意味わからん勧誘で上部の髪の毛全部抜けたwwwwwwwwwwwwwwwwいや元々無かったwwwwwwwwwwwwわwwwwwwww