
Kalraの怪談
第33章 三十三夜目:首切り服
☆☆☆
母が亡くなってから10年経ちました。私はあれからは変な行動を取ることなく、普通に生活していますし、私の身の回りでも妙な死に方をした人はいません。
私は、今では、母があの着物を自分の命に代えて滅ぼしてくれたのだと信じています。私があの箱を無意識に引き出しているのを見て、母は、次は私が着物に殺されると直感したのだと思います。それで、着物をどこかに捨て去ろうとして、着物と運命を共にしたのだと。
あの着物が何だったのかわかりません。
もう、消え去っていることを祈るばかりです。
母が亡くなってから10年経ちました。私はあれからは変な行動を取ることなく、普通に生活していますし、私の身の回りでも妙な死に方をした人はいません。
私は、今では、母があの着物を自分の命に代えて滅ぼしてくれたのだと信じています。私があの箱を無意識に引き出しているのを見て、母は、次は私が着物に殺されると直感したのだと思います。それで、着物をどこかに捨て去ろうとして、着物と運命を共にしたのだと。
あの着物が何だったのかわかりません。
もう、消え去っていることを祈るばかりです。
