
Kalraの怪談
第38章 三十八夜目:死神
☆☆☆
「死神っていると思う?」
数日前の休日、特に遊びに行く宛もないままぶらりとショッピングに来た私達は、お腹が空いたので、手近な喫茶店に入ることにした。
とりあえず、コーヒーとサンドイッチを頼み、コーヒーが来たとき、藪から棒にD子が言ったのが、死神の存在についての冒頭のセリフだった。
私は、いないと思う、と適当に答え、コーヒーを口にした。別に蒐集しているわけではないが、不思議な話を聞くことが多い私だったが、死神の目撃談はとんと聞かない。
「あなたなら、心当たりあると思ったんだけどな」
D子もコーヒーを口にする。苦かったのか、やや眉をひそめ、ミルクをタップリ入れ、かき回す。
「実は、私、死神、多分・・・だけど、見たことがあると思う」
D子が語ったのは、奇妙な話だった。
「死神っていると思う?」
数日前の休日、特に遊びに行く宛もないままぶらりとショッピングに来た私達は、お腹が空いたので、手近な喫茶店に入ることにした。
とりあえず、コーヒーとサンドイッチを頼み、コーヒーが来たとき、藪から棒にD子が言ったのが、死神の存在についての冒頭のセリフだった。
私は、いないと思う、と適当に答え、コーヒーを口にした。別に蒐集しているわけではないが、不思議な話を聞くことが多い私だったが、死神の目撃談はとんと聞かない。
「あなたなら、心当たりあると思ったんだけどな」
D子もコーヒーを口にする。苦かったのか、やや眉をひそめ、ミルクをタップリ入れ、かき回す。
「実は、私、死神、多分・・・だけど、見たことがあると思う」
D子が語ったのは、奇妙な話だった。
