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Kalraの怪談

第38章 三十八夜目:死神

☆☆☆
帰り道、電車の中でふと私は違和感を感じた。

鏡の中の老婆の眼・・・最初から黒かった?
だとしたら、それは誰を見つめていたのだろう?

・・・
そして、今日、D子と私の共通の友人からメールが来た。
『D子が交通事故で亡くなった』と。

私は、D子の葬式に行くのを躊躇った。
なぜなら、あの日、オンラインの画像越しにD子を見つめていた、黒い服を着た老婆が葬儀に来ているかもしれない、と思ったからだ。

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